猪武者・安田国治選手インタビュー「柔術とはテイマパークです(笑)」

インタビュー

皆さんこんにちは。河村です。

今回は守山柔術クラブに所属する安田国治さんにインタビューさせて頂きました。

安田さんと言えば中部地区の柔術界では知らない人はいないんじゃないかと言うくらい顔が広く人気、とてもエネルギッシュでチャレンジ精神に溢れている印象があります。

今日はそんな沢山の方から愛されている安田さんの人脈とエネルギーの秘密について探っていきたいと思います。

それではお読み下さい。

まず、安田さんの格闘技歴をお教え下さい。


おデブな私の格闘技歴は病歴とリンクしています。 人生の殆どを肥満体で生きて来たので。

中学2年の頃には90kg超えしていましたから。身長は160cmぐらいでしたから、可成りなおデブちゃんでした。

お陰で生活習慣病になってました。 偏頭痛とか有ったので病院に行ったら、 『若年性高血圧症』と診断されました。

運動とダイエットで痩せないと、長生き出来ないと言われましたね。

半ば強制的にやらされたのが柔道でした。 嫌々やってましたね。

ただ、『何処も行ける所は無い』と、言われていた高校に進学出来たのは棚ボタです。

日本拳法は19歳の頃に住み込みで働いていた職場の同室の先輩に無理矢理連れて行かれたのがきっかけです。 先輩の専用サンドバッグです。 飽き性の人でしたので2年ぐらいで解放されました。

たまに打撃も、MMAに興味有り。

ブラジリアン柔術を始めたきっかけをお教え下さい。


糖尿病の治療のためです。 30代には糖尿病が可成りヤバい感じであるのは感じてました。インスリン注射もしていたのですが、特に何もせずに放ったらかしにしてました。

50歳の時に、ある日太腿の内側にオデキが出来て中々治らなくて、異様に腫れて微熱も出て来たので皮膚科に行ったら、 『蜂窩織炎』 と診断されて、塗り薬と抗生物質を貰ったんですが全く治らない。

皮膚が真っ黒になって碁石みたいにカチカチになってしまったんです。

糖尿病の感染症を起こして居ました。 皮膚が壊死してたんですね。

麻酔無しで切られたんですよ。 重度の糖尿病だと麻酔の注射の傷から又感染症を起こしてしまうので、麻酔無しで切除手術になるんです。

地獄の様な激痛でした。 これで流石に何とかしなければと思い、糖尿病の治療とダイエットの為に選んだのがブラジリアン柔術です。

お陰で今ではインスリン注射も離脱出来ましたし、体重も30kg以上ダイエットに成功しました。 ダイエット成功!

“安田さんの身体はバキバキ! 
でも何故かタイの飲食店で(笑)”

安田さんの所属される「守山柔術クラブ」はどのような道場でしょうか?


守山柔術クラブは常設道場では無いですし、どちらかと言うと、同好会に近いチームですね。

代表、副代表が柔術を楽しむためだけに主催している非営利の柔術クラブですね。

だから、月2千円の運営協力費だけで、それも1月を超える不参加の場合は免除されます。 又、参加し始めた時から払えば良いだけです。

代表の流儀、『兎に角愉しむ』 ルールはこれだけ!だから半年に2回しか現れないレアキャラもいますし、週3〜5回出稽古に行く柔術ジャンキーもいます(笑) 出稽古もオールフリーです。

出稽古先の先生さえ良ければ、何時、何処の道場に行くのも自由です。

練習も柔術は勿論、NO-GI、グラップリング(足関節、外掛有り)。

日曜日に不定期開催している、グーニーズMMAクラブ(牧野代表)との合同の組技研究会では、MMAもやっちゃってます。

やりたい事を、自由に愉しむ。 それが守山柔術クラブ流儀です。

安田さんは肩を怪我されて手術されておられますが、調子はいかがでしょうか。


格闘技に限らずスポーツはリアルタイムでの競い合いだと思うんです。

怪我をしない様に細心の注意はしてますけど、避けられない部分も有ると思います。

マスター世代のオヤジ柔術は皆んなが何処かに何かしらを抱えてやってるとおもいます。

だから、練習でも試合でもマットに出た以上はその時の全力を出す様に心から掛けています。

安田さんはアダルトカテゴリーや、無差別級にも挑戦されておられますが、何故でしょうか?  


好奇心ですかね? 試合での勝ち負けに余り拘りがないんです。

それよりも強い人を肌で感じることにワクワクしちゃうんです。

谷野カウアン選手と1度試合をさせて頂きましたが、開始9秒で7ポイント奪われて腕十字で一本負けと言う記録的な瞬殺をされましたけど、嬉しくて笑みが溢れました。

誤解されるといけないので付け足しますが、勝負を捨てでは無いですよ。

全力で勝ちに行ってます‼️ アダルトや無差別で勝つのが夢なんです。

“谷野カウアン選手と!”

安田国治選手プロフィール

氏名安田 国治(ヤスダ クニハル)
年齢56歳
所属守山柔術クラブ
格闘技歴柔道:2年4ヶ月
日本拳法:1年10ヶ月
柔術:4年4ヶ月
帯色柔道黒帯
日本拳法黒帯
柔術紫帯
練習頻度4〜6回(コロナ前)
フィジカルトレーニング毎朝自重の体幹トレーニングを30〜40分
サプリメント以前はホエイプロテイン、MBA、BCAA.、クレアチン、マルチビタミンなど飲んでいましたが、今は全く飲んでいません。
疲れの取り方半身浴と睡眠です。
柔術以外の趣味我が家の子供達(保護犬、保護猫)と戯れる事。

尊敬する選手や影響を受けている選手はいますか?


矢張り一番尊敬しているのは師匠で有る、守山柔術クラブの代表、副代表、鈴木和也、孝也ご兄弟ですね。

初めは糖尿病の治療目的で始めたブラジリアン柔術が一番の楽しみになりました。

50歳を過ぎてこんなにも楽しくてワクワクする事に出会わせて頂いて、自由気ままな環境を与えてもらい感謝です。


もうお一人は、出稽古でお世話になっている福住柔術代表、福住先生には多大な影響を受けました。

『柔術は技術です』 体力、腕力の峠を越えてからの50の手習でしたから、技術で力に対抗する道、60でも進歩出来ると言って頂いたことは何よりの励みになっています。

強くなる為に工夫している事はありますか?


『兎に角愉しむ!』 私の場合これに尽きます。

今までで印象に残っている試合をお教え下さい。


2018年のアジア選手権で優勝した時の試合は思い出に深いです。

でも、一試合上げるなら同じ2018年夏に出場した、 コパ ブルテリア柔術選手権  でのHOMIES 森一人先輩との一戦です!

2年ほど悩まされ続けた右肩の怪我を手術して、痛みを気にすることも無くなり、減量、練習共に仕上がって絶好調で望んだ試合でした。

この年の6月に試合に復帰してからは本来の年齢、体重カテゴリーでは4大会出場しました。

JBJJF 全日本マスター選手権 優勝、 JBJJFコパ ブルテリア柔術選手権利 準優勝 、IBJJFアジア選手権 優勝、 JBJJF RIZIN柔術選手権 優勝。

唯一敗北した試合が森先輩との試合でした。完封されました。

息も付けない程に出し切って負けました。 気持ち良かったですね。

その後も2試合挑戦しましたが、全て完封されました。

“安田さんの永遠のライバル・森一人さんと!”

今後対戦してみたい選手はいますか?


帯に差がついてしまい直ぐには実現出来ませんが、森先輩とは絶対に再挑戦を実現したいと思っています!

もうお一人方、四国のターミネーター グレーシーバッハ徳島の坂本宗彦先輩。

坂本先輩にも何時かは挑戦させて頂きたいです。

“四国のターミネーターこと坂本宗彦さんと!”

今後の目標をお教え下さい。


長く続ける事です。

千葉県二和柔術の濱島先輩みたいに、70歳を超えても試合に出場出来る様に頑張りたいです。     

“濱島正さんと!”

安田さんにとって柔術とはずばり何ですか?


テイマパークです(笑)

“安田さんがデザインした猪武者のロゴ!

最後にマスター世代の白帯柔術家へ一言お願いします。


幾つからでも始める事が出来て、幾つになっても続けられるライフスポーツへようこそ。

一緒に長く愉しみましょう。

インタビューを終えて


人生の殆どを肥満体で生きてきたという安田さん。

50歳を過ぎてブラジリアン柔術を始めたのも、糖尿病の治療のためとの事。

今のバキバキの身体からは想像がつきませんね…

安田さんがアダルトカテゴリーや無差別級に挑戦するのも、好奇心からきていて、勝ち負けだけに拘らないというのも印象的でした。

強い人を肌で感じるとワクワクするなんて、まるでドラゴンボールの孫悟空です(笑)

安田さんにとっての柔術がテーマパークというのも頷けますね。

安田さんは3月28日(土)にある第18回コパ・ドゥマウ・デ・柔術でもアダルト紫帯トップ選手の浜崎ダニロ選手(カルペディエム三田所属)と対戦予定となっております。

私も同大会に出場するチームメイトに帯同する予定ですので、安田さんの雄姿を見届けたいと思います!

安田さん、インタビューのご協力ありがとうござました。

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