トライフォース新宿・佐藤智彦選手インタビュー「柔術狂のその先へ」

インタビュー

皆さんこんにちは。河村です。

今回はトライフォース新宿の佐藤智彦選手にインタビューさせて頂きました。

佐藤さんと言えば「柔術狂」の名で知られている通り、全国各地で試合をし続け「JBJJFポイントランキング」を何度も制されており、積極的にレフェリーもされておられるイメージです。

今日はそんな柔術狂の内側を覗いてみたいと思います。

それではお読み下さい。

まず、佐藤さんが柔術を始めたきっかけをお教え下さい。


元々大学時代に日本拳法をやっており、その頃から柔術に興味は持っていました。

大学卒業後も体を定期的に動かしており、近所にトライフォース新宿が出来ると知り、オープンと同時に入会したのがきっかけです。

佐藤さんの所属する「トライフォース新宿」はどんな道場でしょうか?


JBJJFで殿堂入りをされている芝本先生が代表です。

トライフォースのカリキュラムを一からしっかりと学ぶことができ、老若男女帯色を問わず沢山の会員さんが在籍されており、会員さん同士の仲も良いです。

運動神経が皆無と言ってよい私が黒帯になれたのはトライフォースのカリキュラムがあってこそ、だと思っています。


トライフォース新宿

佐藤さんは全国各地を遠征されて数多くの試合に出場されておられましたが、コロナ禍で試合が少ない中、心境の変化はございましたでしょうか?


皆さんに「試合が無くてつまらないでしょう」と言われますが、自身としては驚くほど心境の変化は無いです(笑)

強いて言えば全国各地の知人に会う機会が中々無いのが寂しいですね。

あと、サポートしていただいているフルフォースさんをアピールする機会が中々無いのが辛いです。

“フルフォースサポート選手の方々”
“フルフォースの荒木代表と!”

柔術以外の趣味はありますか?


柔術の試合で遠征とかする様になってからは趣味と言えるものは無いですね(笑)

強いて言えば遠征自体が1人旅行みたいなものですし、遠征の帰りに名産品とかを食べて帰るとかでしょうか。

佐藤さんは積極的にレフェリーもされておられますが、どの様な理由からでしょうか?


柔術が競技として成立する以上、その根幹になるものはルールです。

ルールを理解する近道はルールを司るレフェリーとしての経験を積む事だと考えているからです。

また、当たり前の話ですがレフェリーが居なければ試合は成立しません。

中々レフェリーに手を挙げる方が少ない中で、これまで私の試合を裁いてくださったレフェリーを始めとする関係各位への恩返しの思いもあります。


以前JBJJFの中井会長が「競技ルールを守ることはその競技を守るということ。ルールを知り抜くことは必ずや自身の稽古や指導に益をもたらすはずです。審判にもっともっとステータスを。競技への愛情をルールに向けてみてはいかがでしょうか。」と書かれてましたが、その通りだなと思っています。

“JBJJF中井会長と!(2018年 JBJJFポイントランキング表彰時)”

佐藤さんはインストラクターもされておられますが、指導する上で心がけている事はありますか?


色々ありますが、一番は楽しんでもらう事です。

人によって柔術に割ける時間も違いますし、ひょっとしたら私のクラスがその人にとって、唯一の運動とかする時間かもしれません。

続けていただくには楽しんでいただくのが一番だと思ってます。

佐藤智彦選手プロフィール

氏名佐藤 智彦
年齢36歳
所属トライフォース新宿
格闘技歴日本拳法:4年(大学時代)
柔術:10年
帯色黒帯
練習頻度週3回
サプリメントマッスルテックのサプリメント
疲れの取り方睡眠(疲れが溜まってると12時間くらいは寝ます)
”佐藤さんがヒデズキックの三好代表から提供を受けているマッスルテックのサプリメント!”

マッスルテックジャパン

https://www.muscletech-japan.com/

尊敬する選手や影響を受けている選手はいますか?


入会以来ご指導いただいている芝本先生です。

強くなる為に工夫している事はありますか?


以前はとにかくスパーリングの本数をこなす事を心がけてました。

練習回数が減った今はスパーリングでの展開を重視しています。

自分の得意なポジションだけやって動きの少ないスパーリングをするより、苦手なポジションもやりながら数多くの展開を学ぶ事を考えています。

あとはフィジカルトレーニングも受けています。

どんなフィジカルトレーニングをされてますか?


トレーナーであり、柔術家でもある小岩さんのトレーニングを定期的に受けています。(通称ハピトレ)

青帯時代に首を怪我して両手に痺れも出ましたが、トレーニングにより解消されました。


ハピトレ

今までで印象に残っている試合をお教え下さい。


どの試合も印象に残っているのですが、強いて言えば2015年のワールドマスターですかね。

ワールドマスターは初めての海外遠征でこの大会をきっかけに知人が非常に増えました。

国内での遠征回数もこれ以降飛躍的に増えましたね。

“2015年のワールドマスターに出場!”


あとは昨年の全日本マスターです。

最近は試合で負けても悔しさをあまり感じなくなってきた中で、HOMISの堀田選手の熱さに触れたお陰で久々に心の中で悔しさを感じたからです。

今後対戦してみたい選手はいますか?


敢えて名前は出しませんが居ます。

その人と対戦するのが、一つのゴールだとも思ってます。

今後の目標をお教え下さい。


短期的な目標としては黒帯の試合に出て勝つ事。

中期的な目標としてはいつの日か開催されるフルフォースカップで勝つ事。

長期的な目標としては柔術を楽しみながら続ける事。

佐藤さんにとって柔術とはずばり何ですか?


これも良く聞かれるのですが悩みますね(笑)

以前は毎月のように地方遠征とかもして「生きがい!」みたいになってましたが、結婚して家庭もある今では「最高の趣味」ですかね。

最後にマスター世代の白帯柔術家へ一言お願いします。


私は運動神経が良いわけではなく、単に柔術が楽しく好きになった結果、現在まで続ける事ができ、黒帯になる事が出来ました。

試合に出たり、インストラクターをする事で更なる充実を得る事も出来ましたが、あくまでこれは私の例に過ぎません。

柔術を楽しむ人それぞれに楽しみ方があるのが柔術の良いところだと思います。

何よりも柔術を楽しむ事が一番です、家庭を大事にしながら怪我とかにくれぐれも気をつけて長く続けてください。

インタビューを終えて


もともと運動神経が皆無だったという佐藤さん。

単純に好きだという理由で柔術を続けてきた結果、試合に出て、レフェリーもして、柔術狂と呼ばれ、JBJJFランキングを三度も制し、フルフォースサポート選手となり黒帯へ!

一見、順風満帆にみえて幸せそうな佐藤さんですが、その裏には度重なる挫折や努力もあった事は想像に難くないと思います。

そして、佐藤さんが積極にレフェリーをされていたのも恩返しの思いもあるのですね。

佐藤さんは日本中のサラリーマン柔術家の中で最も柔術界に貢献していると言えるではないでしょうか。

また、ご結婚されて家庭も持った佐藤さんにとって柔術とは「生きがい」から「最高の趣味」になったとの事。

これからの佐藤さんは「柔術狂」から進化し、その先へ向かっているのかもしれません。

佐藤さん、ご協力ありがとうござました。

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