【ブラジリアン柔術】トライフォース大阪・木村謙太選手インタビュー「人々に勇気を与えられる存在になりたい」

インタビュー

みなさんこんにちは、河村です。

今回は「インタビュー企画 第2弾」に当選した木村謙太選手(トライフォース大阪所属)にインタビューさせていただきました。

木村選手はトライフォース公認アスリートとして活躍されていながらも、小学生から始めた柔道を今でも続け、子ども達に指導もされています。

木村選手には「なぜ柔術と柔道を両立しているのか」、「どのようにして柔術に取り組んでいるか」などをお聞きしてみました。

それではお読みください。

まず、木村さんのスポーツ歴、格闘技歴をお教え下さい。

小学5年生から柔道(かれこれ19年目です)

25歳の8月から柔術(この9月で満4年になります)

柔術を始めたきっかけは何ですか?

自分が柔術と出会ったのは柔道に限界を感じたのがきっかけです。

2018年に柔道で全日本実業団という試合に出ました。(エントリーすれば誰でも出場出来る社会人にとっては物凄く嬉しい全国大会です。)

かなり減量してめちゃくちゃ準備して挑みました。

ですが、その試合では1回戦で抑え込まれてあっという間に負けてしまいました。

正直もう限界だと感じ、柔道を離れて何か別の趣味でも見つけようかと思っていました。

そんな時テレビで柔道の世界選手権が放送されていたので、なんとなく見ているとある日本人の女性選手が寝技で海外の選手達をどんどん倒して優勝している姿を目にしました。

振り返ってみると自分は寝技が苦手だったことを思い出し、今からでもやってみると何か変わるんじゃないかと考え、色々と調べた結果、柔術を始めてみようとまた前を向くことが出来ました。

今でも柔道も両立されているのはなぜでしょうか。

自分は柔道を小学5年生から始め、本当に沢山の恩恵を受けてきました。

元々いじめられっ子だったのですが、柔道を始めたことで心身ともに強くなり、いじめられることも無くなりました。

また、沢山の仲間ができ、皆と困難に立ち向かって乗り越えていく達成感も沢山味わって来ました。

お世話になった方々から教えてもらった沢山の恩恵が柔道にはあります。

柔術にも沢山の恩恵を受けていますが、どちらか一方に絞るのではなく、いい所やそうでないところも含めて自分が感じたことや実際に経験した生の声を伝えることで、多くの悩みの解消や強くなりたいと思う人にいろんな視点で話せるのではないか、と考え今でも両立しています。

木村さんの所属する「トライフォース大阪」はどんな道場でしょうか?

一言で言うと「家」です。

川本先生を始め、野上さんやダン先生、大黒くん、など本当に優しくて何でも話せる人達が沢山いる場所です。

柔術だけでなく、沢山のことを話します。

話さくてももちろんいいですが、自然と話してしまう、相談したくなる環境がそこにあるのがトライフォース大阪の特徴かと思います。

そんなアットホームな空気感があるおかげで、練習終わりにも気になるテクニックがあると皆でお互い聞きあって情報をシェアしています。

スパーリングの時は真剣ですし、テクニックの研究などにも皆さん意欲的です。

心を許せる環境であり、自分自身を高められる場所、それが自分の所属しているトライフォース大阪です。

トライフォース大阪

大阪トップ
本町駅から徒歩5分。ブラジリアン/グレイシー柔術道場 トライフォース大阪では随時会員を募集しております!初心者・女性・子供・健康目的、護身術を学びたい方大歓迎!

木村選手は韓国の柔術ブランドJHOODのスポンサードを受けられてますが、どのような経緯だったのでしょうか。

トライフォースには公認アスリートという制度が存在します。

その認定を受けるには当該道場のヘッドインストラクター(大阪では川本先生)とトライフォースの総監督である早川先生の許可が必要になります。

公認アスリート認定を受けている選手は池袋や新宿所属の方が多く、なかなか大阪では難しいと思われていました。(今では横浜や志木でも公認アスリートがおられます。)

それでも自分は公認アスリートとしてトライフォースを、トライフォース大阪を代表して挑戦していきたいし、そのように地方のトライフォースからでも意欲的に声を上げる選手がどんどん増えて色んなところで柔術が盛り上がって欲しいとの想いから川本先生を通して早川先生へ申請しました。

その結果、大阪初の公認アスリートとして認定して頂き、同時にJHOOD様からのスポンサードも受けさせていただく運びとなりました。

JHOOD

Access denied

木村謙太選手プロフィール

氏名木村 謙太
ニックネームきむ、きむけん、きむにぃ
年齢28歳
所属トライフォース大阪
帯色紫帯
柔術歴3年11ヶ月
実績2021 Asjjf Asian Open優勝
2022 JBJJF全日本柔術選手権3位
得意技キムラアームロック
座右の銘努力なくして力なし
好きな食べ物カレー、ラーメン、焼肉
好きな映画アバウトタイム
好きな漫画キングダム
好きなアニメエヴァンゲリオン
趣味メルカリで色々見ること
最近ハマっていること韓ドラ

尊敬する選手や影響を受けている選手はいますか?

トライフォースにはレジェンド級の方々が非常に多く在籍しておられますし、皆さん尊敬しています。

JHOODアスリートの方々の活躍もいつも近くで拝見しており、年齢が同じか近い方が多くいつもめちゃくちゃ刺激を受けています。

ですが、今回あえてそういった方々を除くとすれば、いつも近くで練習していたり、同じ階級で、同じ所属で頑張っている大阪の大黒くんや、東京の楢山くん、澤井くん、石井くんです。

彼らの努力や試合での活躍を見る度に自分も頑張ろうとめちゃくちゃ刺激を受けますし、負けたくないな、と少し感情的になります(笑)

彼らが勝てば自分も勝ちたい、勝てるはずだ、と感じ、彼らが負ければ、あんなに努力してるのに何故!?何があった!?そんなはずない!とプチパニックになっている自分がいます(笑)

いつも刺激を与え、与えられています。

強くなる為に工夫している事はありますか?

毎回練習する前に自分の中でテーマを決めています。

例えば、今日はガードプルからオープンガードにエントリーしてトライアングルチョークを狙っていく、などです。

そして、練習終わりには最近練習している技の研究や教則で見た技の練習、ドリルなどを行い、帰りの電車やご飯を食べながらアプリを使ってその日の練習を振り返って次の練習はどうしていこうか、と決めるようにしています。

教則は基本的にトライフォースオンラインとBjj fanaticsで購入した教則をひたすら見ています。

毎日見ているので、見ている教則が終わってしまうとそわそわしてしまいます(笑)

フィジカルトレーニングはされてますか。

週2回程度ですが、自重を使ってトレーニングするようにしています。

ウエイトを使うより自重を使ってブレる身体を上手くコントロールすることを意識しています。

また、左右のバランスを整えるようにフォームを確認しながらスクワットやプランクなどを行うようにしています。

また、トレーニングをしすぎて次の日に筋肉痛を残さないようにできるだけ気をつけています。

多少なら大丈夫ですが、あまりに痛みが強いと練習出来ないこともあるので、できるだけ次の日に疲れを残さないように気をつけています。

体調管理で気を付けていることはありますか?

疲れをできるだけ残さないようにする事です。

自分は柔術だけでなく、柔道や介護事業所の管理者として日々仕事をしています。

練習しすぎて、トレーニングしすぎて疲れてしまって仕事が手につかないようでは一流とは言えないと思うので、そこはセーブするというよりも、いかにして次の日に残さないように追い込むか、またそのリカバリーをどのようにして行うかを考えています。

食事や睡眠、空き時間の使い方など1日の中にロスがないように計画しているつもりです。

また、試合前には減量をすることもあるので、食事にはめちゃくちゃ気を使います。

脂質を毎食10g以下にするなど食べ物にも気をつけるようになりました。

今までで印象に残っている試合をお教え下さい。

FullForceCup05での決勝で対戦した近藤選手です。

当時今までに対戦した中で1番強かったです。

ガードがめちゃくちゃ固くて、全然崩せずに苦労しました。

途中でトライアングルチョークをセットアップされ、本当に諦めかけたのを覚えています。

ですが残り40秒程になり、なるようになれ!と気持ちを入れ替えてぶつかった結果チョークで一本勝ちすることが出来ました。

諦めずに正面から向き合って勝負すれば一筋の光明が見えるかもしれない、と自分自身のレベルを1つ上げられた試合だったと思います。

“決勝戦では強豪・近藤卓弥選手の三角締めを凌ぎ、見事に締めで一本勝ち”

今後対戦してみたい選手はいますか?

まだまだ対戦したことの無い日本の選手が沢山いるので、皆さんと試合してみたいです。

また、海外の試合にも出て沢山の国の方々と試合してみたいと考えています。

今後の目標をお教え下さい。

まずは色帯での全日本選手権の優勝です。

そして、黒帯に昇格した後にも全日本選手権の優勝、果ては世界選手権(ムンジアル)でのアダルトでの優勝が目標です!

また、自分は柔術だけでなく、柔道を教える指導者として、会社の経営に携わる幹部としての顔もあります。

四六時中柔術のことを考え、いつでも練習できる訳ではありません。

ですが、その限られた中でも自分の取り組み方次第、想い次第ではいかようにも活動の幅を広げていけるものです。

自分はそれを証明したいです。

決して柔術を舐めているのではありません。

誰よりも真剣に、そして誰よりも好きで楽しんでいるからこそ本気で取り組めるのです。

自分のように会社員として日々活躍されている方も多くおられるでしょう。

また、勉強と両立して柔術や部活に励んでいる学生さんも多くおられると思います。

そんな方々全てに勇気を与えられるような人になる事が自分の本当の目標です。

木村さんにとって柔術とはずばり何ですか?

誰にでも可能性のある、本当の意味で平等に機会が与えられている唯一の格闘技、だと考えています!

最後に全国の柔術柔道愛好家へ一言お願いします。

まずは楽しむこと、好きになること、そして柔術や柔道が人生に何かしらの良い影響を与えられると嬉しいと思います。

みんなで楽しく、そして時には本気で目標に向かって真剣に取り組める仲間としてお会いできることを楽しみにしています!

ぜひ、大阪に来た際にはトライフォース大阪へ!!

インタビューを終えて

木村選手が柔道と柔術を平行しているのは、柔道への恩返しと、子ども達にも良い影響を与えたいという思いからだったんですね。

そして限られた時間のなかで、取り組み方を工夫し、柔道・柔術・仕事とさらに活動の幅を広げていきたいとのこと。

全て真剣に取り組む。なかなかできることではありませんね!

木村選手の多方面での活躍は多くの人に勇気を与えてくれそうです!

木村選手、ご協力ありがとうございました。

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