加藤壮一郎選手インタビュー「60%の力加減」

皆さんこんばんは、河村です。

今日は、私が所属するALMA FIGHT GYM HOMIESで共に汗を流している練習仲間の加藤さんにインタビューに答えて頂きました。

柔術歴22年の加藤さん!私も知らない事ばかりで新鮮でした。

是非お読み下さい!


まず、加藤さんの格闘技歴を教えて下さい。


1998年の秋に新宿スポーツセンター柔道場で活動していた烏合会で柔術を始めました。

烏合会(スポセン)は水曜日、日曜日の週2回でしたので練習量を補う為、高田馬場にある正道会館柔術クラスに入りました。

その後、ストライプル(平さんが独立)、トライフォース (早川さんが独立)という流れで、あとは転勤先に合わせて道場を転々としています。

柔術以外では高校2、3年生の頃に極真空手をやってました。

中学の同級生の影響です。当時は成嶋竜に憧れたりしました。

総本部で成嶋先生の指導を受けていましたが渋いし強者のオーラありましたね(笑)

しかし、柔術との出会いにより徐々に熱は冷め辞めました。


加藤さんと言えば学生の頃に単身ブラジル修行に行かれていますが、その時の印象をお聞かせ下さい。


初の海外がブラジルだったので、全てにビビってました。

リオデジャネイロの空港からぼったくりタクシーでコパカバーナまで行き、安いホテルに閉じこもってました。

食事もポルキロ(ブラジル定番のレストラン)とか全く知らず、最初はマクドナルド中心で。

最終的にムンジアルの大会会場となったチジューカ・テニスクルービで他の日本人選手や浜島さん(当時の師匠で私の柔術の基礎を作ってくれた人。

今は日本ブラジリアン柔術連盟の役員をされてます)のツテでお世話になった津野公正さん(サンパウロ在住の日系ブラジル人でカメラマン、選手のコーディネーター等職業多数。

柔術着の入手経路が無かった時代に津野さんからブラジル製道着を買ってました。)と合流しようやく安堵する事ができました。

ちょうどBJペンが非ブラジル人でムンジアル初優勝を遂げた年でした。

BJペンがエジソン・ジニスを下した時のノヴァウニオン勢と会場の爆発的な盛り上がりが凄かったです。


ブラジルで元世界チャンピオンのブルーノ・マルファシーニ選手と対戦されているとお聞きしましたが、その時の印象をお聞かせ下さい。


ブルーノ・マルファシーニ選手との対戦は、2004年のCBJJOコパドブラジル紫帯ガロ級(ルースター級)決勝でした。

見た目は小さいですが組んだ瞬間に半端ではない強さを感じました。

技の仕掛けや反応速度についていけずポイントをがっつり取られ最後は一本負け。

ブラジルの首都ブラジリアでジョアオ・ホーキ先生や天才ジョナタス・グージェウ(2ヶ月間1ポイントも取らせて貰えず)と練習し、万を辞して臨んだのですが、最後は完全に心をへし折られブラジル修行を終えました(笑)


加藤選手プロフィール

氏名加藤 壮一郎
年齢41歳
所属ALMA FIGHT GYM HOMIES
格闘技歴柔術歴22年
帯色黒帯
練習頻度週3〜4回
サプリメント無し
疲れの取り方練習を休む事


加藤さんは何年かおきに転勤されていますが、道場選びに困ったことはありますか?


あまり困った事は無いですが、専業柔術家なので、柔術&総合格闘技ではなく柔術専業の道場に所属したいです。

総合格闘技をやっている人とのギありノーギスパーも勉強になるし楽しいですが、道場によっては柔術クラスが無い曜日があったりもしますし柔術クラスのある日と仕事のスケジュールで合わないと残念な事になります。

あとはクラス内容も先生のスキルによって様々なので。

“加藤さんの所属するALMA FIGHT GYM HOMIES”


強くなる為に工夫していることはありますか?


道場の練習以外の時間でも柔術に費やすことです。

昔のようにウェイトトレーニングやランニングをする事はほぼありません。

テクニックの確認作業が中心です。


尊敬する選手や影響を受けている選手はいますか?


影響を受けたのはミヤオ兄弟です。

shoyorollを着てベリンボロを中心としたモダン柔術で席巻したスタイルは革新でした。

以前、カルペディエムでセミナーを受けた事があります。

セミナー自体は大した内容ではありませんでしたが、セミナー後に見た彼らのスパーリング風景が凄かったです。

鬼気迫る様相で常にフルパワーに近いスロットルで休まずスパーをこなしている熱量はミヤオ以外見た事が無いしそれに並ぶ人も今のところいません。

かなり衝撃的でした。

しかし真似はおすすめしません。怪我します(笑)


今までに印象に残っている試合を教えて下さい。


2004年コパパレストライースト紫帯アブソリュート級(オープンクラス)決勝を佐々君と試合をした事です。

お互いに階級別は優勝して迎え、アブソリュート級の決勝戦での対戦でした。

佐々君とは昼柔術(パラエストラ東京のオープンマット)でスパーリングをしたり、佐々君が当時付き合ってた彼女さんの家が私の家の近くだったのでご近所さん的な感じでした。

試合は、佐々スイープを防げず負けました。

この後、すぐに佐々君は茶帯昇格していたと思います。

そして私は翌年の2005年に茶帯昇格でした。


今後対戦して見たい選手はいますか?


今柔術を続けてられているか、もしくは所属先が変わられているか分かりませんが2000年〜2005年頃に試合をしたピュアブレッド大宮の宍戸さん(1敗)、端さん(1勝1敗)、鈴木さん(3敗)です。

ピュアブレッド大宮の選手は皆強いんです。

中でも海外でも実績を残している宍戸さんのガードワークは芸術的で三角締め製造機との異名を呼ばれる程でした。

また柔術への情熱、練習への取り組み姿勢も素晴らしく、人間としても尊敬できる方です。


今後の目標をお教え下さい。


柔術に関係なくて申し訳ないのですが、大阪といえば自分の中ではスケートボード文化が発達していて、街中にスケートパークがあったり、人や車が多い場所では乗りませんが移動手段として気軽に乗れる街なんです。

今回の転勤を機にスケボーを再開しようと考えています。

まずは綺麗なオーリーとランプでのトリックを増やす事が目標です。


加藤さんにとって柔術とは、ずばり何ですか?


自分の生活に欠かせず、酸素のように日常的でありふれている暮らしの中にあるべきもの。

日々家族と過ごして仕事に行き道場に行く。

どれも大切な時間なので時間を無駄にせず、人生を深く大切に味わうことができるのではないでしょうか。


最後にマスター世代の白帯柔術家へ一言お願いします。


柔術は怪我をしにくい格闘技だと思いますがそれでも怪我はつきものです。

自分自身が怪我をしない、もしくは相手に怪我をさせないようにするコントロールは自身でも可能です。

自分の経験則ですがスパーリング中は60%位の力加減が無駄な力とならず身体のコントロールが一番しやすいと思います。

あとは場面に合わせて臨機応変に。

自分は大体そんな意識です。

あとはスパーリング中は基本何も考えずゲームを楽しむこと。それで十分だと思います。


インタビューを終えて


普段は寡黙な加藤さんですが、学生の頃には極真空手をやったり、単身ブラジル修行に行ったりと、実際はものすごくアクティブな方!

私自身、加藤さんには内に秘めた情熱を感じております。

また、日本のブラジリアン柔術の黎明期のお話しや、スパーリングでの力の抜き方などのお話しも凄く勉強になりました。

実際に加藤さんとスパーリングをすると全然力が入っておらず、私にとっても凄く勉強になり、スパーリング後の加藤さんとの感想戦がいつも楽しみでした。

そんな加藤さんも来年1月から大阪に転勤に……

寂しい限りですが、またどこかでお会いできるのを楽しみにしております。

加藤さん、ご協力ありがとうございました。