ムンジアル茶帯ライトフェザー級準優勝・野村優眞選手インタビュー「柔術は成長を感じられるもの」

インタビュー

皆さんこんにちは、河村です。

今回は先月に行われた世界柔術選手権で茶帯ライトフェザー級準優勝に輝いたPATO STUDIO所属の野村優眞選手にインタビューさせて頂きました。

茶帯とはいえ、日本と世界との実力が離れているといわれている近年において、準優勝は快挙といえます。

しかも野村選手はまだ柔術歴4年とのこと。

野村選手がどのようにして短期間で実力をつけてきたのかを探っていきたいと思います。

それではお読み下さい。

まず、野村さんの格闘技歴をお教え下さい。


小学校一年生から柔道を始めて大学までの18年、格闘技を6年やっています。

野村さんは元消防士との事ですが、仕事を辞めて格闘技一本でいこうと思ったきっかけをお教え下さい。


消防士は土日休みではないし、プロの試合に出てお金を貰うことも難しいので、もっと格闘技に打ち込みたいと思い、東京消防庁を退職しました。

その後は、MMAのジムの会員さんの会社で働かせてもらいながらMMAの試合に出ていました。

PATO STUDIOでインストラクターとして働かせてもらうまではその会社で働いていました。

野村さんは元々MMAをやられておられましたが、柔術家に転向したきっかけをお教え下さい。


単純に打撃が苦手だったのと、練習の中で柔術のスパーリングも行っていて、そっちの方が楽しくなっていったからです。

野村さんの所属するPATO STUDIOはどんな道場でしょうか?


PATO STUDIOはカリキュラムに沿って指導する白帯クラス、ベーシッククラスがあり、それをベースにオールレベルが造られていて、レベルに合ったテクニックを幅広く学ぶことができます。

僕自身、得意なテクニックを深めつつ、穴を埋めてこれたのはPATO STUDIOのカリキュラムに沿って学んだからだと思います。

また、週一回行われている会議でカリキュラムの見直しをしていて、テクニックのアップデートもされていっています。

野村優選手プロフィール

氏名野村 優眞
ニックネームのむ
年齢29歳
所属PATO STUDIO
格闘技歴6年
帯色茶帯
戦績JBJJF全日本選手権 茶帯ライトフェザー級優勝
IBJJF世界選手権 茶帯ライトフェザー級準優勝
スポンサーKINGZ JAPAN
得意技ラペラガード、ボディロックパス
好きな食べ物カレー
趣味サウナ

世界選手権での準優勝おめでとうございます。その時の感想をお聞かせ下さい。


正直そこまで行けるとは思ってなかったので、自分のことながら驚きがありました。ただ、決勝戦でなにも出来ずに負けたので、そこの悔しさは大きかったです。

“IBJJF世界選手権 茶帯ライトフェザー級準優勝!”

強くなる為に工夫している事はありますか?


自分のスパーリングを撮影して見返すようにしてます。

特にレベルの近い相手とのスパーリングになると思い出せない展開が多いので、復習して次の練習に活かせるようにしています。

あと忘れやすいので、そこで気づいたことをノートに書き残すようにしています。

【O’Yeet NEX】10.5mmのストロークで深部にアプローチできる筋膜リリースガン

野村さんの得意なボディロックパスとラペラガードはどの様にして身に付いたのでしょうか?


ボディロックパスは元々ラクラン・ジャイルズのノーギの教則を見て練習し始めて、スパーリングの中で、ギを活かしたテクニックに落としこんでいきました。

また、MMAをやっていた時から壁レスの攻防をよく練習していたので、それも活きていると思います。

ラペラガードは僕が柔術を始めた頃に、山中健也選手が試合でスクイッドガードをよく使っていたのを見て練習し始めました。

IGLOOでイゴール選手のラペラクラスに参加させてもらってラペラのテクニックを練習しました。

参考にしている教材はありますか?


ラペラを使ったテクニックが好きでよく使うのですが、その中ではキーナンの Lapel Encyclopedia という教則が一番自分の柔術に活きていると思います。

“ラペラガードの名手 キーナン・コーネリアス選手”

尊敬する選手や影響を受けている選手はいますか?


ラペラを使うキーナンや、マーゴット・シカレリ、キーナンのジムのアンドリス・ブルノフスキーのテクニックが好きで参考にしています。

“マーゴット・シカレリ選手”
“アンドリス・ブルノフスキー選手のテクニック動画”

今までで印象に残っている試合をお教え下さい。


ASJJF TOKYO SPRING INTERNATIONAL
JBJJF 全日本選手権
IBJJF WORLD
ASJJFの大会は2021年4月の大会で、茶帯デビュー戦、膝十字で一本負けして悔しい思いをしたのでよく覚えています。

“JBJJF全日本選手権優勝!”

今後対戦してみたい選手はいますか?


石黒翔也選手です。

国内の試合で負けていないし、勢いのある選手なので試合したいです。

“国内最強の石黒翔也選手!”

今後の目標をお教え下さい。


黒帯の世界で活躍できる選手を目指しています。

野村さんにとって柔術とはずばり何ですか?

成長を感じられるものです。

人それぞれ成長を感じられるものがあると思いますが、自分が消防士の時にそれを感じることができなかったことも辞めた理由の一つにあります。

しかし、柔術は練習量や新しい技を学ぶことによって成長を実感できて魅力的に感じました。

また、今回アメリカに渡航した際に出稽古に行ったのですが、英語の話せない私でもたくさんの人が仲間として応援してくれて、そういった面でも柔術の素晴らしさを感じることができました

最後に全国の柔術愛好家へ一言お願いします。


他のスポーツも同じですが、続けることが強くなることの近道だと思います。

特に柔術はルールとして制限が少なく自由度の高いスポーツなので、技をスパーで使えるようになるのには時間がかかります。

怪我で練習できなくなるのももったいないので、無理をせず柔術を続けていって欲しいです。

インタービューを終えて


野村選手は自分のスパーリングを撮影して見返したり、気づいたことをノートに書き残しているとのこと。

教則動画やセミナーを受けることも大事なことだと思いますが、自分のスパーリング映像を見返して悪い所を改善する方法は、強くなるための効率的な練習方法かもしれません。

しかし、野村選手は“続けることが強くなることの近道”とも仰っています。

どんなに効率的な練習をしても継続しなければ意味がないですよね。

今後の野村選手の活躍がとても楽しみです!

野村選手、ご協力ありがとうござました。

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